「サの神は女性である」 （「さくら」「さおり」「さなえ」さんなど）～ことだま歳時記「桜」③

ことだま歳時記「桜」③

「サの神は女性である」

（「さくら」「さおり」「さなえ」さんなど）

※過去記事

ことだま歳時記「桜」①

ことだま歳時記「桜」②

日本人が「桜」が好きな理由は

桜の背景に幸せを与える「サの神さま」が

いることです。

日本人は神様は山にいて

幸せを与えに里に降りてくると考えていました。

春に里に下りてきて私たちに幸を与えて

冬の前に山に帰ると考えていました。

「サの神」さまに関する言葉は

「サ」の音が多いの特徴です。

「サの神」さまが

降りてくる道を「サカ」

「サの神」さまが

留まるところを「サト」

「サの神」さまが

降りてくるのを教えてくれる木が

「サクラ」

「サの神」さまを

もてなす飲食が「サケ」と「サカナ」

「サの神」さまのをもてなす

飲食を盛る器を「サラ」

「サの神」さまは「サチ」を与えます。

それが食べ物

「山の幸、海の幸」と表現します。

「サの神」さまが

降りてくる季節が「サオリ」

「サの神」さまが

与える苗を植える季節が「サツキ」

植える人を「サオトメ」

植える苗を「サナエ」

以上のように「サ」の音が多いのです。

そして気づくのが「サの神」に関して

女性名として使われていることに気づきます。

「さくら」

「さとみ」

「さちこ」

「さおり」

「さなえ」

「さつき」

「さら」

山の神は一般的に女性、女神と呼ばれています。

私たちに恵み、幸をあたえてくれるのは

女性であると古代より考えていたわけです。

女性の名前に「さ」の音が多いのは

古代の日本人は「サの神」さまを

「女性の働き」を持っていると

わかっていたのかもしれません。

古来より日本人は恵み、幸を与えてくれる

女性に敬意をはらっていたことがわかるのです。

桜の花びらの色は女性を表しています。　

古代の日本は女性の働きを

知って敬意を持っていました。

それが仏教が入り、西洋文化が入ることで

女性は劣っている、穢れた存在であるという

間違った思想も一緒に入ってきたのです。

その誤解を今の人たちは多く持っています。

日本の国を男尊女卑と思っている人が多くいます。

古代の日本は男尊女卑ではなく

むしろ女尊男卑だったのです。

女尊男卑というよりも、

素晴らしい女性が

男性を素晴らしく育てる

そんな意味でした。

日本は長い歴史を持った国です。

日本に元々あった価値観と

諸外国から入ってきた価値観の

狭間でいろんなものがごっちゃになっています。

仏教の影響で女人禁制なども入ってきました。

お釈迦様の弟子の修行は最初は男性のみでした。

当たり前ですが男性の中に女性が入ってきたら

女性の魅力に引張られて修行に実が入らなくなります。

だから女人禁制にしただけです。

古代は山は男性の修行の場だったのです。

そこに女性が来たら修行どころじゃありませんね。

穢れているんじゃなくて魅力的だから

女人禁制にしたのです。

長い歴史の中で女人禁制のが意味が

ネガティブな意味づけ、

女性は穢れているなどの意味づけに

変化したのです。

女性が魅力的だと思いたくない負け惜しみが

穢れたという心理を生み出したのです。

古代の日本人はもっと素朴に

女性の素晴らしさを感じていたのです。

それが縄文時代の土偶に現れています。

土偶はほとんど女性をかたどった物だからです。

女性を大事にしてきた記憶を

神話に残したのが天照大神を女神にしたことです。

今年も新型コロナウイルスの影響で

花見ができないかたもいらっしゃると思います。

それでも、一人一人の心の中には

「サの神」さまは降りてきてくれています。

女性自身も女性の魅力を否定してしまうこともあり、

自分の持つ女性の魅力に気づくことも大切です。

女性の魅力に花を咲かせる季節の始まりを

どんな状態でも花を咲かせる桜を見ながら

この非常時をみなさんと一緒に乗り越えて

いきましょう。

(おわり)

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