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命名言霊学協会

神様の名前⑨ 「いちきしまひめ」②(弁財天)

「いちきしまひめ」②(弁財天)
掃除と主婦
今回も昨日に引き続き
「いちしきしまひめ」(市寸島比売)
「いちきしまひめ」の「いちき」は
「斎く(いつく)」から来ていると言われています。
神様が降りることが「いつき」なのです。
神社で四角にしめ縄が張られ区切られ場所を
斎場(ゆにわ)と呼びますが、
掃き清められることが「いつき」なのです。
神様が降りる場所は清められた場所
清めていない場所には神様は降りてこないのです。
神社がいつも掃除されて清められているのは
神様が降りる場所だからです。
神様が来る場所を清める、これが生活の中で
息づいているのが掃除です。
特に12月には「大掃除」という形で
大々的に全国で行われています。
寒い冬に大掃除は効率としてはあまり
良くありませんが、これは私たち自身の
居住空間を心地よくする意味ではありません。
年神の到来があるから
お客様の到来があるからなのです。
私たちは来客があることが事前に
わかると掃除をして待ちますが
これはお客様を神様とみて
神様は清い場所に来られるので
掃除をするからです。
「いちきしまひめ」は掃除の神様では
ありませんが、神話の話を調べてみると
掃除の神様の働きもあることがわかります。
「主婦」「婦人」の漢字の意味は
以下の説明があります。
婦」は
「ほうきを持つ女性、掃除をする女性」のこと。
その「ほうき」が、家とか掃除する「ほうき」とは違い
神殿の中を清めるために用いられる道具だった。
今から20年ほど前は婦人会館とか
婦人警官とかそのような名称がありました。
今は、婦人が女性に改称されています。
理由のひとつが「婦」を掃除婦として誤解した
ことにあります。
あとは女性を家事労働に縛り付けようとする
封建的な思想の現れが「婦」であるという
意見もあって「婦人」をやめて「女性」にした
ようです。
漢字の成り立ちを調べてみると上記のように
場を清める働きとしての「ほうき」であり、
聖なる場所をつくるのが女性の役割であった
その大事な本質をゆがめられたように思い
残念なのです。
男と女を対立関係に捉えてきた今まで
だったように思います。
日本神話で女性が一番最高神
「あまてらす(天照大神)」であることは
女性を大事にしてきた文化が息づいているのに
それを忘れて、女性は虐げられてきた
男と対等にやっていこうとするのは何か
方向が間違っているように思います。
表に出る方が優秀で裏方は劣っている
そんなことはないでしょうが、そう思わせたい
人もいるのですね。
表(華やかさ)と裏(地味さ)
別に優劣ではなく役割ではないのか?
アイドルとプロデューサーみたいなものです。
目立つのはアイドルでもそれを作り出す
プロデューサーも大事です。
日本神話では一見「スサノヲ」や「オオクニヌシ」
などの男神が目立っているますが、背景には
「くしなだひめ」「すせりひめ」のひめ神が
その土台を支えていることがわかります。
また一番目立つのは「あまてらす」の女神です。
日本では掃除が重要な意味を持ちます。
トイレ掃除は社長がやったり、経営者が
やる場合があります。
またトイレ掃除をすると運気が良くなるなどと
言われています。
このように汚いところを掃除するのは
ある程度力のある人なのですね。
古代の人は女性が持っている力を
無意識に知っていたのでしょう。
場を清める働き、それも
「いちきしまひめ」の働きと
いってもいいかもしれません。

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