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命名言霊学協会

神様の名前⑯ スサノヲと共に「八岐大蛇退治」に でかける「ひめ神」「くしなだひめ」③(櫛名田比売)

「くしなだひめ」③(櫛名田比売)

 

スサノヲと共に「八岐大蛇退治」に

でかける「ひめ神」

「くしなだひめ」の三回目です。

 

「くしなだひめ」の話の面白いところは、

「スサノヲ」が結婚を申し込み、承諾を

受けたところ、「くしなだひめ」を櫛に変え自分の髪につけて八岐大蛇退治が始まることです。

「八岐大蛇」の話は西洋ならきっと

次のようなパターンがでてきます。

 

「くしなだひめ」をどこか安全な場所に

隠して、「スサノヲ」が一人で

「八岐大蛇退治」に出かけていく。

そして、無事に退治して帰還する。

英雄としてたたえられ、くしなだひめと

無事に結婚式をあげる。

そんなストーリが連想されます。

 

でも日本神話(古事記)はそのような話に

なっていません。

「くしなだひめ」を櫛に変えて

身につけて出陣していくのです。

普通なら、戦いに行くときに必要なのは

武器です。

この時代なら刀や槍などでしょう。

近代なら鉄砲などになります。

そのような武器ではなく

「櫛(くし)」を身につけるとは

どんな意味があるのでしょうか?

 

「櫛」は女性の力を表しています。

女性の力とは腕力などの物理的な力では

なく、霊的な力のことです。

スサノヲは物理的な力は持っていましたが

霊的な力は持っていなかった。

持っていない力を「くしなだひめ」から

補ったことを「櫛に変えて身につけた」

という表現にしているのです。

 

八岐大蛇退治は一見、スサノヲの

力で成し遂げたように書いてありますが、

実はスサノヲとくしなだひめの共同で

倒したのです。

 

くしなだひめの霊力、ひめの力と

合わせて、八岐大蛇を倒せたのです。

くしなだひめの「ひめの力」も

スサノヲとの出会いがなければ

出てこなかったわけです。

だから、スサノヲと出会う前に

八岐大蛇の怖さにたたおびえて

泣くだけしかできなかったのです。

日本神話は何か、大きなことを

起こす場合、一人ではなく二人で

おこなう基本があるのです。

 

国作りという大きな仕事は

「イザナギ」と「いざなみ」の

二人の神々で行いました。

八岐大蛇退治という大きな仕事も

「スサノヲ」と「くしなだひめ」の

二人の神々で行ったのです。

この違う働きを持った

二人が力を合わせることで大きな

ことが起こせる。

これを日本神話は教えているのです。

日本神話(古事記)の中に流れている

二人で助け合ってことを成し遂げる。

これが古事記の重要な本質なのです。

 

古事記を知識でなく生活の知恵にするとは

そういうことなのです。

これが聖書の中の世界観と大きく

違うのです。

聖書の世界観は一人でものごとを

成し遂げることなのです。

神も一人で世界を作りましたし、

イエスキリストも一人で世界を

救うのです。

「魔方陣グルグル」という漫画が

あります。アニメでも放映していたので

知っている方もいらっしゃるかも

しれません。

1992年月刊誌連載

1994年アニメ放映

この漫画は勇者ニケと魔法使いククリの

男女の二人が魔王を倒しにでかける

話です。

この展開は「スサノヲ」と「くしなだひめ」の

男女の神々が八岐大蛇退治するのと

全く同じパターンです。

作者がそのことを知っていたかは

わかりませんが、日本人の中にある血が

そのことを漫画、アニメとして教えてくれた

ように思うのです。

 

一人でなく、二人で助け合う。

そのことの重要性を多くの日本人が

思い出すのが令和の時代と思っています。

(おわり:次回は『大国主命』)

 

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