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命名言霊学協会

神様の名前⑤ 「やまたのおろち」(八岐大蛇)

「やまたのおろち」(八岐大蛇)

自然災害との戦いの中で自然との共生を

探し求めてきた日本人でした。

そこには先人の深い知恵が隠されていました。

技術、文化が発達することで先人の

知恵を忘れてしまうことも多々ありました。

先人の深い知恵は災害に関して

地名と伝承・神話として後世に残してきたのです。

古代の人たちは災害の記憶を

地名として残しました。

 

東北震災(2011)

広島土砂災害(2014)

岡山洪水(2018)

震災で被害を受けた女川(おながわ)

 

本来は津波を表す

大波(おおなみ)→男波(おなみ)

そして女川(おながわ)に変化

広島土砂災害の被害地

「八木」はもともとは

「八木蛇落地悪谷」

土砂崩れを昔は「蛇落」と

読んでいたとのことです。

 

本来は家などを建ててはいけない

場所に先人は地名で警告していた

わけです。

昨年の岡山の洪水も被害が

大きかった場所は「川辺」

川のちかくということで水害の

怒りやすい地域だったのです。

大体において

自由が丘、希望ヶ丘、光が丘など

綺麗な地名は後付けのイメージだけで

つけられていて、本来は住むには

良くない土地もあるのです。

地名が悪いと人が住まない

地域格差が出てきて良くないと

地名を変えることも分かります。

でも、先人が警告のために

地名をつけてきた歴史を忘れては

いけないのです。

災害は残念なことに体験していないと

人ごとになるのです。

自分事になって始めて防災の意識が

高まります。

 

さまざまな自然災害を

映像を通しながら、自分たちも

気をつけようとする人、

人ごとではないという人が

増えることを願います。

私たちはこのように災害を

起こす川の畔に住んできました。

それはなぜでしょうか?

 

それは川は洪水などの災害も

起こしますが、豊かな実りも

もたらしたからです。

川、水、雨は私たちに

恵みと災いの二つをもたらしてきたのです。

それを表しているのが

日本神話の八岐大蛇の話です。

 

日本神話で有名な

「八岐大蛇(やまたのおろち)」は

洪水をもたらす出雲の河川を表している説も

あります。

毎年、娘を食べに来る八岐大蛇は

季節毎に現れる大雨による洪水を

神話として記憶に残してのではと言われています。

スサノヲが八岐大蛇を退治したのは

河川の洪水を治めた、治水の技術をもっていた

のではないかという説です。

八岐大蛇(やまたのおろち)

八つの首をもった大蛇のことです。

八つの首はたくさんある川の支流のことです。

川を蛇と暗示したのですね。

今でも曲がりくねった川を蛇行すると

いいますし。

その蛇を「おろち」と表現した意味です。

 

ち」は「力」のことです。

とても大きな力を持った存在

それが「八岐大蛇」だったのです。

このどうしようもない力をいかに

コントロールするかを教えているのが

日本神話の八岐大蛇の話だと思います。

八岐大蛇の話で面白いのは

退治した後におろちの尻尾から一本の

剣がでてくる話です。

この剣は天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)

と呼ばれ、天照大神に献上されて

三種の神器の一つになりました。

荒れ狂う八岐大蛇が退治されると

三種の神器の一つの剣になる。

大きな災いをもつものが

変化すると大いなる恵みをもたらす

ものになる。

これは古代に置いては水、川、雨

だったのでしょう。

災いをいかに恵みに変えるか

それを日本人は長年考えてきたように

思うのです。

 

自然を征服ではなく、自然と共存する

そのためにいろいろと知恵を出してきた

日本人、地名に残し、神話、伝承に残して

きた知恵を思い出すことが必要なのだと

つくづくと思うのです。

神話や伝承、伝説、地名などを知ることは

先人の知恵を継承する大事なことなのです。

名前のことだまはそれを行いたいのです。

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