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命名言霊学協会

神様の名前⑧ 「いちきしまひめ」(弁財天)

「いちきしまひめ」(弁財天)

 

今回、登場する神様は

「いちしきしまひめ」(市寸島比売)

「あまてらす」と「スサノヲ」の

誓約(うけい)から生まれた三女神の一人です。

誓約(うけい)=古代の占いのこと

スサノヲの剣を三つに折って「あまてらす」が

かみ砕いた霧から三柱の女神が生まれました。

 

①たぎつひめ

②いちししまひめ

③たごつひめ

 

※古事記の中で生まれた順番

三女神の中で「いちきしまひめ」が目立ちますが

もともと一つの剣から生まれたひめ神なので

三柱で一つになります。

 

「いちきしまひめ」を祭っている神社は

宗像神社(福岡)厳島神社(広島)松尾大社(京都)

などが有名です。

 

海の守り神の働きをお持ちのひめ神です。

七福神の弁財天の働きももっています。

財と芸能のご利益があると信仰されている

神様です。

江ノ島、宮島、竹生島が有名ですね。

天河も有名な神社です。

海の守り神、財と芸能の神様

それが「いちきしまひめ」の働きです。

「いちきしまひめ」の神名についてです。

 

いつく=役割

しま=場所

ひめ=性別

いつく=斎き(いつき)

※神様が降りること

しま=島(場所)

ひめ=女性

 

「いつくしまひめ」は

神様が降りる島を守るひめ神

「いつく」は普段は聞き慣れない

言葉です。

斎場のことを表します。

神社で神様が降りてくるために

清められた場所を

そう呼びます。

斎場と書いて「ゆにわ」と呼ぶことも

あります。

神霊が降りる場所が斎場です。

 

11月14日に行われる

大嘗祭(だいじょうさい)は

神様が降りる宮を二つ作ります。

悠起(ゆき)宮、主基(すき)宮も

斎場なのです。斎く場なのです。

天皇はそこで降りてきた神霊と

ともに食事をすることで神霊を

自らの体に入れ込む儀式をするのです。

神様が降りる場所を整える

ひめ神が「いつきしまひめ」です。

「いつきしまひめ」自体にも

神霊が降りたことを暗示しているのです。

自分より高い神徳を持った神霊

それが「あまてらす」と「スサノヲ」なのです。

「いちししまひめ」はこの二柱の神霊を

お持ちのひめ神なのです。

本体がスサノヲの剣から生まれてきていますので

スサノヲの持っている力を基本に持っていることが

わかります。

 

スサノヲは海の守り神としての使命を受けましたが

果たさなかった使命は自分の分身である娘に

引き継がれたわけです。

「いちししまひめ」が海の守り神なのは

スサノヲの働きを引き継いでいるからです。

スサノヲの剣から生まれたひめ神なので

剣の働きももっています。

剣(つるぎ)とは何でしょうか?

 

つるを切る

※つる=つながっているもの

連なるものを切る

日本神話の剣は戦いの武器と言うよりも

ものを切るときにつかう道具です。

剣と刀の違いは

剣は両方に刃があるもの

刀は片方しか刃がないので

片刃です。それが刀になりました。

切るとは分けるということなのです。

分ける力を持っているのが「いちきしまひめ」

分けるためにいったん切る働きをする

その切る働きをもつのが

「いちきしまひめ」なのです。

 

「いちきしまひめ」は弁財天と呼ばれるように

弁が立つ、意味で言葉の神様ともいえます。

芸能、特に音楽の守り神としても

あがめられているのは言葉、音が重要というのを

琵琶を通して暗示しているのです。

日本神話に登場する神様を

心理学的見地で見ることで現代にも十分に

通じる内容になるのです。

神話を知識だけでなく

生活の知恵、生きるモデルケースとして

生かすのが名前のことだまです。

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